第十三条

2010年3月15日 4510
自転車0.99の法則

自転車に乗れる(1.00)ようにといくら練習しても、
もうちょっとで乗れるところ(0.99)まできても、乗れなければ何にもならないのと同様に、
要求通りの内容でない、期日を守らない、数が揃わない、約束の時間を守らない等、
要求に到達しないと、どんな努力も報われない。
自転車のボーダーライン(1.00)は「乗れるか、乗れないか」で判りやすいが、
ビジネスのボーダーラインを見つけ出すのは難しい。
自分の仕事で「客に誉められたか、喜んでもらえたか」「上司を納得させたか」
敏感に感じ取り、ボーダーラインを見つける努力をしろ。
1.01と0.99は、見た目にはほとんど差がない様に思えるが、
1.01を100回続けて掛けると2.70となり、0.99を100回続けて掛けると0.36、となるように、
「まあ、これでいいか」(0.99)を続けていると、いつまでも目標は達成出来ない。
しかも将来この差はデカくなる。
天ぷらを揚げるのには油を170℃にし、3分もあれば、うまい海老天が揚がる。
40℃の油に10時間海老を入れたって、天ぷらにあらず。君の努力は40℃。

事例1
10件電話をかけなさい。9件電話をかけました。
10件かけるのがボーダーラインではない。実のところ、10件も9件も大した違いはない。
ところが10ヶ所鍵をかけて、帰るところが、9ヶ所かけて、泥棒が入った。
10やりなさいに対して、9やりました。仕事の中身によっては全く役に立たない。
ボーダーラインを見極めることが大事。これを見極めないと黙々と仕事をする人になる。
正確にレジを打つことが目標の場合は長い時間かければ、できるようになる。
仕事には長い間勤めていれば、できるようになる仕事も多い。
正確にレジが打てた上で30分で50人処理をできるというのが条件になった途端に、
正確に打てるだけの人は用をなさないようになる。
50人処理して、正確にというのがボーダーラインであるなら、
30分で50人処理できるまでトレーニングをするしかない。

事例2 上級難度
毎月1回、外食勉強会を開催している。
次回からその企画運営を任された結果、ものの見事に参加者が減ってしまった。
最初の企画者のボーダーラインは喜んでもらって、
50人以上集まってもらうという考えがあった。
君は参加者にメール及びFAXできちんと連絡して、
講師も今までと遜色ないようにやってきたつもりである。
違いは企画者の持っている「喜んでもらって50人以上集まってもらう」
というボーダーラインがなかった。
きちんと連絡するというボーダーラインになりかわっていたからだ。
ただ真面目に仕事をしてもこの会はいつしかさびれてしまう。

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