歌考察

2013年3月25日 考察
歌の対象というのは
実はある特定の世代だけではないのかという
特にポップミュージックは20代向けなのではないのかという

例えば10代の女性しんがーそんぐらいたーが書く歌は大きく2ジャンルで
「逢いたくて逢いたくてふるえ」たりするスイーツ恋愛のものと
「私達は前を向いて明日に向って走り出す」白痴的に前向きな意気込みを語るものと
まあスイーツ脳でない人間にとっては「おまえは何を言っているんだ」と
思わずミルコップが出てしまうメッセージではあるものの
これらはそれを聞く多数のスイーツからは共感を得られている訳で

一方男の場合も
「桜をみるとお前を思い出し」たり
「君の居ない左のポケットがさみしかっ」たりする過去の失恋の軸と
「おまえを愛している」「ずっと離さない」という現状のお付き合いに対してかみしめる軸
たまに「支配からの卒業」など反体制的なメッセージもあるものの
基本的に恋やら愛やらが主眼となっている訳だ

何故これを考えたかというと
30代~50台位に向けたメッセージを持った歌というのはないのではないかと
まあきっとないということはないのだが流行らないのではないかと

つまり歌を消費しているのは10代とか20代とかそのあたりで
30付近になってくると現実を生きるようになるというか
歌でどうにかというよりは現実に忙しいというね
だって出産の歌とか子育ての歌とかママ友との人間関係の歌とか
自動車ローンの歌とか親の介護の歌とか二世帯住宅の歌とか
出世の歌とかブラック企業の歌とか左遷の歌とか栄転の歌とか
子供の反抗期の歌とか遺産相続の歌とかないもんね
需要が無いともいえる

その真っ只中に居る彼等彼女らが聴くのは
自分が10代20代の頃に聞いていた曲で
それも「あの頃はこんなことがあったな」等と懐かしむ為に聞くもので
結局歌を聞いて今の状況に自分を重ねて共感するという事が
難しくなっていくのではないか

そうすると今流行の恋を歌った歌など聴くと
社会の荒波に揉まれて汚れた大人の目からは陳腐杉ちゃって
「夢見てんじゃねえよガキが」となってしまうのではないか

そんで子育てが一息ついたりまあ一通りのもちゃもちゃが終わって60代
そこで歌を聴こうと思ったら演歌になるのではないかと
情念とかそういうのを歌ってなんだかやたら深みがあるわけでしょう
不倫とか家庭内暴力とか別居とか離婚とか
そういうのを経験しながら駆け抜けた30~50代を懐かしむというね

まあ30に近づいてきた人間は
あまり歌を聞かなくなるのではないかということなのだが

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